karmapolice

セント・オブ・ウーマン/夢の香りのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

4.3
Scent of a Woman:マーティン・ブレスト監督、ボー・ゴールドマン脚本、アル・パチーノ、クリス・オドネル主演、トーマス・ニューマン音楽、1992年作品。

イタリアの作家ジョヴァンニ・アルピーノの小説 Il buio e il miele 「闇と蜂蜜」を元にボー・ゴールドマンが自身の経験を加味して脚色した作品。同原作の映画化としては1974年のイタリア映画ヴィットリオ・ガスマン主演の「女の香り」があるらしい。

久しぶりの再鑑賞。先ずスレード中佐に扮するアル・パチーノのオーバーアクションでドスの効いたしゃがれ声が「孤独な盲目の退役軍人」にピタリとハマって、極上のキャラクターに仕上がっている。瞳を全く動かさず、気配は敏感に感じ取るという頑固だが繊細な面を持ち悲しみを抱えた独特の存在感。おそらくアル・パチーノ史上でも屈指の演技ではなかろうか。

故郷オレゴンへ帰るための旅費を稼ぐため、アルバイトでスレード中佐の世話をする事になったチャーリー扮するクリス・オドネルも新人ながら、アル・パチーノの相手役として堂々の好演している。

マーティン・ブレスト監督はコンビものを描くのが実に上手い。ビバリーヒルズ・コップ、ミッドナイト・ラン 、本作と確信的な気がする。ジョー・ブラックをよろしくも観てみようか(笑)

観どころは多いが、やはり「ポル・ウナ・カベサ」をバックにしたガブリエル・アンウォーとのタンゴのダンスシーンは特に素敵だろうか。

また観たいと思う。
karmapolice

karmapolice