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セルビアン・フィルムのimaponのレビュー・感想・評価

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)
3.3
倫理観へ挑戦した人でなし映画。
想像してたより不穏さは無くて好みのホラーでは無かった。意外と美しく気持ちの良い部分があるのは主人公ポルノ男優が凶暴チンコの持ち主であるだけでまともな倫理観と人間性を持っているからか。

「彼は天才なのよ。天才に薬(性欲促進剤から麻薬)使うなんて、それなら誰だって良かったじゃない。彼を連れて帰るわ」の元盟友ポルノ女優にグッと来たが人でなし映画なので正義はグロによって葬られる。

キッチンで弟の嫁に欲情する独身警官兄が良い。「欲しいの?(果実)」に思わず頷く。いつでもビンビンにできる弟の才能に嫉妬してて弟家族のホームビデオ見ながら娼婦?にしゃぶらせる。

新生児まで行くと理解を遥かに越えてて嫌悪感さえ無い。孤児院の娘がキャンディー舐める映像の前で母親をリンチ姦という徹底した人でなし企画のヤバさに比べれば。

ミロシュに殺されそうになっても「これぞ映画だ」と放つヴックミル、命乞いする下衆野郎じゃない徹底した狂気が人でなし的に気持ち良い。彼が狂ったのが日本に派遣され行方不明になってからという意味合い。

最後は愛を感じて温もった所にもう一丁、人でなしな落ちがつくのはとても良い。

ホラー効果としては分かりやすすぎるサブリミナル的映像の挿入くらいか。
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