この苦しさ。凄まじきドラマ。
母を想えど板挟みになる運命。
今年岡崎城を登った縁からようやく鑑賞。
ロングショットと構図の素晴らしさを堪能。中村錦之助の大熱演により保たれる迫力。やはりこの人は只者じゃないと確信。一人芝居でもやれそうな勢い。彼の演技だと昔観た『柳生一族の陰謀』とか好きなんだよな。その空気感はあった。
それにしても杉村春子の顔の怖さよ。中村錦之助の存在感により他が霞んでるが彼女の顔だけは忘れられない。
伊福部昭の重厚感ある音楽も随所に効果的だった。あと色使いも好き。
腹を切ったのに家来がなかなか介錯してくれなくて苦しむ様は何か滑稽だった。
