最恐の殺人鬼。
フレディ・クルーガー。
悪夢で殺しまくる。
最凶の殺人鬼。
ジェイソン・ボーヒーズ。
現実で殺しまくる。
それは現実的にムリだった。
『13日の金曜日』はパラマウントが権利を持ち、
『エルム街の悪夢』はニューラインシネマが持つ。
だけど夢の対決が実現した。
『13金』の8作目で権利が売却され、
ニューラインシネマに両作品が出揃う。
そうなると対決の日は近かったのです。
悪夢と現実の殺人鬼が出会う。
寝ても起きても殺されちゃう。
設定が大きく違う二人の殺人鬼を引き合わせる。
そのストーリーがどのようになるかがポイント。
期待と不安が入り交じる中で本作はやりました。
物語が破綻する事なく悪夢と現実を融合。
二人の殺人鬼が引き合うだけの設定には、
本作のストーリーは充分に納得できます。
何より両者を分かりやすくしたのが大きい。
フレディは恐怖をパワーの源にしており、
一方のジェイソンは手当たり次第に殺し、
恐怖をバラ撒いたジェイソンでフレディは、
再び悪夢で猛威を振るって殺しまくって、
ジェイソンも負けず次々と殺しまくって、
最後には両者が直接対決をする構成は熱い。
ホラー映画なのに熱くなるストーリー。
両シリーズを見守ってきた一人として、
どちらも応援をしたい気持ちになって、
最期は華やかに散っていく両者を傍観。
巧みなる話術とテクニカルな技のフレディ。
寡黙で不死身の体と怪力一筋のジェイソン。
それぞれの持ち味を十二分に発揮した本作。
練り上げた監督と脚本家に拍手を送りたい。
その間に挟まれる生贄の人間たち。
頭数を揃えるだけの脇役は死ぬが、
ヒロインはやっぱりヒロインです。
ホラー映画ではヒロインが最強のキャラです。
ホラー映画の豆知識として覚えておくと便利。
「1・2フレディがやって来る」
「3・4ドアにカギかけて」
「5・6十字架握りしめ」
「7・8夜中起きていよう」
「9・10もう二度と眠らない」
「キ、キ、キ、キ、マ、マ、マ、マ」
ヤツが悪夢から鉤爪を伸ばし、
ヤツが現実からナタを振って、
逃げ場を失ったアナタは...
MY-35