あきしげ

フレディVSジェイソンのあきしげのレビュー・感想・評価

フレディVSジェイソン(2003年製作の映画)
4.0
最恐の殺人鬼。
フレディ・クルーガー。
悪夢で殺しまくる。

最凶の殺人鬼。
ジェイソン・ボーヒーズ。
現実で殺しまくる。

それは現実的にムリだった。
『13日の金曜日』はパラマウントが権利を持ち、
『エルム街の悪夢』はニューラインシネマが持つ。
だけど夢の対決が実現した。

『13金』の8作目で権利が売却され、
ニューラインシネマに両作品が出揃う。
そうなると対決の日は近かったのです。

悪夢と現実の殺人鬼が出会う。
寝ても起きても殺されちゃう。

設定が大きく違う二人の殺人鬼を引き合わせる。
そのストーリーがどのようになるかがポイント。
期待と不安が入り交じる中で本作はやりました。

物語が破綻する事なく悪夢と現実を融合。
二人の殺人鬼が引き合うだけの設定には、
本作のストーリーは充分に納得できます。

何より両者を分かりやすくしたのが大きい。
フレディは恐怖をパワーの源にしており、
一方のジェイソンは手当たり次第に殺し、
恐怖をバラ撒いたジェイソンでフレディは、
再び悪夢で猛威を振るって殺しまくって、
ジェイソンも負けず次々と殺しまくって、
最後には両者が直接対決をする構成は熱い。

ホラー映画なのに熱くなるストーリー。
両シリーズを見守ってきた一人として、
どちらも応援をしたい気持ちになって、
最期は華やかに散っていく両者を傍観。

巧みなる話術とテクニカルな技のフレディ。
寡黙で不死身の体と怪力一筋のジェイソン。
それぞれの持ち味を十二分に発揮した本作。
練り上げた監督と脚本家に拍手を送りたい。

その間に挟まれる生贄の人間たち。
頭数を揃えるだけの脇役は死ぬが、
ヒロインはやっぱりヒロインです。
ホラー映画ではヒロインが最強のキャラです。
ホラー映画の豆知識として覚えておくと便利。

「1・2フレディがやって来る」
「3・4ドアにカギかけて」
「5・6十字架握りしめ」
「7・8夜中起きていよう」
「9・10もう二度と眠らない」

「キ、キ、キ、キ、マ、マ、マ、マ」

ヤツが悪夢から鉤爪を伸ばし、
ヤツが現実からナタを振って、
逃げ場を失ったアナタは...

MY-35
あきしげ

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