藻尾井逞育

ライフ・アクアティックの藻尾井逞育のレビュー・感想・評価

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)
3.5
「ホー! すべては冒険だ! 」

この10年ヒット作に恵まれていない海洋ドキュメンタリー監督のズィスーは、人気回復のため、幻のジャガーザメに喰われてしまった仲間のリベンジのため、再び仲間たちと新たな航海に出ることを決意する。そこへ突然息子と名乗る青年が現れたり、妊娠中の女性記者も加わって、波乱の航海が始まります。

この映画に登場する探査船ベラフォンテ号が実に魅力的です。船員たちが船内を行き来する場面では、実物大の船を半分に切った断面セットを登場させて、横方向、縦方向にスライドさせて、真横からワンシーンで撮影されています。ほとんど8時ダヨ全員集合!のコントのセットの巨大版といったところです。監督のウェス・アンダーソンは子供心、天真爛漫さを失わず持ち続け、楽しく撮影しているんだろうなぁと思いました。あっ、アメリカでは全員集合!はやってないか⁈
ここで繰り広げられる人間ドラマも、大人になりきれない父親と、父親に認めてもらいたい息子、この二人を中心に乗組員たちが疑似家族のような関係を築き上げています。実際の家族関係が希薄になりがちな現在、とても羨ましいです。乗組員お揃いの赤いニット帽もとても可愛らしいです。と思ったら、この映画のモデルである海洋探検家ジャック・クストーをググって見ると同じニット帽をかぶってました⁈
映画に登場する魅力的なクレヨンタツノオトシゴやダイヤアオマグロやジャガーザメ、海洋堂さんあたりがガシャポンで作ってくれないかな?そしたら全種類集めるんだけど⁈