二瓶ちゃん

トスカーナの贋作の二瓶ちゃんのレビュー・感想・評価

トスカーナの贋作(2010年製作の映画)
3.5
ジュリエットビノシュと聞いて。
大人の女性になったジュリエットの演技を初めてこの作品で見ました。
にわか映画マニアなので有名そうな監督のことはわかりません。
特典映像を見て思いましたが、まんまと監督の策に引っかかってますね。映像内でジュリエットが言っているように観客によって捉え方が異なる作品です。
芸術的、哲学的セリフが飛び交うこともあれば、夫婦についての言葉も交わされるので、私としてはもう少し歳を重ねてからまた見たい作品にノミネートしました。セリフの意味を一つ一つ理解してもただ言葉をなぞるだけであって意味がないのかもなぁと思いました。何が起こっているのかを理解できない人も多いかと思います。それが監督の目的なのかもしれません。
ジュリエットはセクシーです。そして美しいです。カフェのシーンの始めの方も美しかったですし、夫婦ごっこのためにおしゃれをしてきてヒステリックになっちゃうようなジュリエットも非常にかわいいので、今後とも彼女の作品はチェックしたいと思わせました。
どれが嘘で、どれが本当なのかわからないです。
フィクションとは言えど、ここまでに嘘の話を語り合えるとなるともうリアリティを疑います。
しかし、男女関係において、共感を生むようなシーンもたびたびに挿入されていたと思います。籍を入れたからってそれは本当の夫婦じゃなくて、案外マ、マ、マ、マリーの言うように偽物と本物はイコールで結ばれるものなのかもしれませんね。
風景を楽しむとか、画の美しさを魅せる映画では全体としてそのつもりはないのかもしれません。
私のような映画素人ちゃんには難解です。
しかし、なんとでも捉えられる、観客に委ねられている、と考えると自由な映画とも取れます。
唇を塗るジュリエットビノシュ、美しい。
9時。