福福吉吉

天使にラブ・ソングを…の福福吉吉のレビュー・感想・評価

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
デロリスはギャングのヴィンスが経営するクラブの歌手をしていたが、ヴィンスが人を殺害した場面を目撃して命を狙われることになった。デロリスは警察のサウザー警部補の紹介で修道院に身を隠すことになった。息苦しい生活に辟易するデロリスだったが、聖歌隊を指導したことで聖歌隊の歌は絶賛されるようになり...。

◆感想◆
閉鎖的な所が苦手なクラブの歌手は殺人現場を目撃したことにより修道院に身を隠すことになり、聖歌隊を人気者にしてしまうストーリーとなっており、修道院が全く合わない主人公ながら聖歌隊を指導するうちに修道院の一員として目覚めていく姿が爽快で気持ちの良い作品になっています。

主人公のデロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)はギャングのヴィンス(ハーヴェイ・カイテル)の愛人で彼の所有するクラブで歌手をしていたが、ヴィンスの殺人現場を目撃したことにより、ヴィンスから逃げるハメになってしまいます。彼女は自己主張が強くて、嫌なことに対して徹底的に反抗する部分があって、一筋縄では行かない人物であり、不平を言い続ける姿がとても面白かったです。

それに対して修道院長(マギー・スミス)は規律厳守の生真面目な人物であり、デロリスと正反対の人物でした。しかし、責任感が強くて仲間を守ろうとする意識が強くて、最初は憎まれ役のような感じでしたが、終盤にはその印象ががらりと変わっており、これは本作の見どころの一つだと思います。

修道院の仲間は個性的で、特に太めのメアリー・パトリックは歌や踊りが大好きで好奇心旺盛、見習いシスターのメアリー・ロバートは内向的ながら自分にできることを探してデロリスについて回る頑張り屋と好感の持てる人物が多く、聖歌隊の面々はデロリスの指導にどんどん乗っていって楽しそうに歌っていて、観ている私も楽しくなってきました。

ストーリー後半にデロリスの居場所がヴィンスに知られてしまうことにより、デロリスに危険が迫るのですが、そこでのシスターたちの奮闘ぶりがとても楽しくて、緊迫感を上回っていた気がします。

本作の最大の見どころはなんと言ってもデロリス率いる聖歌隊の歌のシーンであり、前述のとおり、本当に楽しそうに歌っているとともにウーピー・ゴールドバーグの歌声が力強くて心にしっかりと伝わってくるものがありました。

とても楽しい作品で、デロリスとともに修道院の面々も変わっていく姿はやはり感動的でした。

鑑賞日:2024年11月13日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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