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私が女になった日のparaのレビュー・感想・評価

私が女になった日(2000年製作の映画)
4.2
3話のファンタジーオムニバス   
舞台はイラン リゾート地キーシュ島(風光明媚でとても美しい海)
声高にうたわずともふんわりそしてしっかりと伝わるイランにおける女性の立ち位置。

イスラーム映画祭 村山木乃実氏トーク付き
3名の名前が意味する日本語はカッコ内

1話:ハッワ(イブ)
2話:アフー(カモシカ)
3話:フーラ(天女)

9歳の誕生日を境に少女は大人の女性となり、ヒジャーブを被り少年と言えど一緒に遊ぶことも笑顔をみせることも禁じられる。9歳まで残り1時間となったあどけないハッワ。
(時計がなくても正午はわかる、、ことをすっかり失念していた)

女性は自転車に乗ることを良しとされず、夫、父、仲人や村の長老たち、そして兄たちが次々に馬に乗ってアワーを追ってくる…(これが1番自由と権力を表現していて辛い)

様々な足枷がなくなり、さらには思わぬ財産が舞い込んだ老女フーラ。
これまで手にすることが出来なかった家電を含めた物品を購入するが、最後の一つが思い出せない。
ボートで荷物と共に波に揺られる様はかなりシュールで非現実的。(この世ともあの世ともわからぬ世界…)
恐らく最後の1つは…手に入れることのない自由なのかも。

プロの俳優は一部のみとのこと。

📝トークに関するメモ
キーシュ島とイラン本土の違い(自由度、ポーターをする少年たちの人種)
イラン革命前はヒージャヴを禁止する動きがあったこと(西洋化政策)
様々な立場、考え方の人々がいることに思いを馳せる大切さ。(反スカーフを叫ぶことが出来ない状況や反スカーフは≠反イスラム 等)
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