バンコクを旅する青年が、孤島にある秘密のビーチの噂を聞く。地図を手に入れた青年はそのビーチを目指す。そこには理想郷を作り生活を営む集団がいた。
って話ですが、「ビーチがきれい!よし、気に入った。ここに理想郷を作っちゃおう!」ってそんなのアリ?
以下ちょっとネタバレありです。
もし日本を訪れた外国人が、日本のとある景観を気に入って「この場所気に入りました!ここに私達の理想郷を作ります!」って勝手なルール作って外国人達が住み着き始めたら、それはもう、迷惑なんてもんじゃない。それはもちろんタイでも同じ。
しかも、大麻を売って生活費稼ぐなんて、それは犯罪組織というもの。
そんな浅はかな考えの下に作られた理想郷なんて理想郷と言えるのか。と思ってたら、やっぱり次第に不穏な空気が垂れ込める。
ユートピアと思ってた所は実はディストピアだった。つまりは表裏一体なんですね。
平凡に思えるような日々の生活って実は「理想郷」より幸せ。
最後のリチャードの笑顔がそう物語ってるようでした。
しかし、リチャード。あんたはそんな幸せな日常に戻ってる場合ではないんじゃない?自分のしたことわかってる?と、そこだけ気になりましたが、全体的には好きなテイストの作品でした。