ゴン吉

座頭市喧嘩太鼓のゴン吉のレビュー・感想・評価

座頭市喧嘩太鼓(1968年製作の映画)
4.2
盲目ながらも居合斬りの名人である渡世人の生き様を描いた「座頭市」シリーズの第19弾。

年の瀬も迫ったころ、渡世人の座頭市は、草鞋を脱いだ熊吉一家への一宿一飯の義理から、一家に30両の借金を返さない宇之吉を斬ってしまう。
その直後に、宇之吉の姉のお袖が30両を持ってやってくる。
熊吉の子分は借金を理由にお袖をかどわかそうとするが、怒った市はお袖を逃がす。
お袖は諏訪への帰路につくが、市もお袖の身を案じて後を追う。
恩人でありながらも弟の仇である市に対するお袖の複雑な心境と、それを気遣う市の心が交差する。
諏訪への道中で剣客の柏崎と出会うのだが……  

「やくざのかざっかみにもおけない奴は、たたっ斬らなきゃならないって言いやしたね それじゃ おめえも斬らなくちゃならねえよね」
終盤の暗闇での市と熊吉一家との斬り合いと、市と柏崎との殺陣の2シーンが見せ場です。
そして年が明け、明神さんの一番太鼓が鳴り響く。
「あ~ 威勢のいい音だ 今年も豊年間違え無しだ!」
座頭市の魅力が詰まった作品です。  

2020.11 BSフジで鑑賞
ゴン吉

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