垂直落下式サミング

座頭市喧嘩太鼓の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

座頭市喧嘩太鼓(1968年製作の映画)
3.9
今回、座頭市は渡世の義理で人を斬る。ただの見届け役だったはずが、市は自ら進んで人を斬ることとなってしまう。これが原因で、座頭市は孤高の流れ者から畜生の人斬りに身を堕とす。
斬ってはいけない人を斬ってしまった座頭市はいつもの調子がでない。女の前でしどろもどろになったり、サイコロでイカサマがバレて追い詰められたり、殺人の濡れ衣を着せられたりと、シリーズのなかでも珍しい姿がみられる。マドンナ三田佳子がファムファタールでありマクガフィンの役目。市を含む全員が入り乱れ必死になって彼女を取り合う。
太鼓の音が鳴り響くクライマックスの佐藤允との決闘は緊張感があるが、音があまりにもうるさいので盛り上がりそうになるのを半減させてしまっていた。BGMとして違和感のない音楽だったら尚よかったと思う。