ゲストE

ヤング・ゼネレーションのゲストEのレビュー・感想・評価

ヤング・ゼネレーション(1979年製作の映画)
4.0
大学にもなんとなく行かず、就職もしない若者たち4人が、とりあえず今その瞬間、一番何をしたいのかだけを考えて駆け抜けた人生の一部を見守るような、とてもわかりやすい映画でした。

ただ、自転車レースが尋常じゃなく強い主人公に、輝ける場として4人チーム制の自転車レースが用意されるのは、ちょうど良すぎる気がして、自転車レースという設定は取って付けた感を多少受けました。そこが気になってしまい、終盤盛り上がるに連れて映画に冷め、自分はたまに感情移入ができませんでした。

それでも、映像を丁寧に撮影して下手に編集せず時間の流れでシーンが変わる簡潔さと、若者の人生の丁寧な描写は好きでした。このままでいいのか感とか、大学生に対する対抗心とか、若干の軋轢とか、本当に丁寧に描かれています。きっと自転車レースで勝ったら、自転車レース観戦に興味を持って、ツールドフランスを観て、最後はフランス好きになったんだろうなとか、そういう機微がワンシーンで表現されているのは最高にヤングでした。
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