昼行灯

盲獣の昼行灯のレビュー・感想・評価

盲獣(1969年製作の映画)
3.8
セットがキモすぎて朝から見るような映画では無い😓

緑魔子の視力が落ちていく、すなわち触覚の深みにはまっていくと同時に暗くなっていく照明。アトリエの気持ち悪いオブジェはもはや目に入ることはなく、二人の体しか見えない。ラストも目が見える側からしたら凄惨なのかもしれないけど、血が飛び散る様などが分からない目の見えない側からしたらそんなにグロテスクなことでは無いのかもしれない。そのことを提示したいのか、血しぶきは画面に映らない。その代わり、彫刻の腕や足が折れるという演出。

狭い世界で繰り広げられる三人の関係性。父がいないと母が法になる。外部との接触によって、母の全能性は壊れる。父は本当に死んだのか?というのが気になる。母子を捨てただけではないのか…
昼行灯

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