このレビューはネタバレを含みます
初めて観ました。
家政婦の主人公は「記憶が80分しか持たない」元数学教授の元へ派遣される。最初は気難しかったが、「数字」の持つ意味を通して、主人公やその息子と交流を深めていく物語。
元教授が「子供が独りぼっちなんてダメだ」と子供をかわいがる姿などは見ていて真摯でコミカルに感じた。不器用ながらも必死に「大人」をしようとするところは好き。
また、記憶が持たず身体中にメモを安全ピンで刺している姿は「メメント」を思い浮かべる。けれど、この元教授はそこまで困っている描写、エピソードが出てこないため余り印象に残らない。個人的にはもう少し「80分しか記憶を持たない」という設定を活かして欲しかった。
良くも悪くも気難しい人物とそれを溶かす人との交流を描いた心温まる物語でした。