浅野公喜

デモンズの浅野公喜のレビュー・感想・評価

デモンズ(1985年製作の映画)
3.6
イタリア制作しかし舞台はドイツ・ベルリン、役者はイタリア人だけど喋る言語は英語とちょっとややこしい作品。

閉鎖された映画館を舞台に繰り広げられる惨劇を描いており、特殊メイクやSFXは一部時代を感じてしまいますが(特に背中から出てくるモンスターの造形)当時最新鋭の技術が投入され、お金がかかっているのは何となく分かります。登場人物も個性豊かな面々が揃っており、何人かは「デモンズ2」にも出演。終盤は上から凄いものが落ちてきたり(「ゾンビ」のエンディングと関係ありと深読みする人も居るとか)サービス精神旺盛のエンタメホラー。

「サスペリア」でお馴染みのゴブリンのクラウディオ・シモネッティによるキャッチーなテーマ曲は日本のテレビ番組でも使われる位インパクト大で、モトリー・クルー、アクセプト、プリティメイズ、スコーピオンズ、ゴー・ウエストといった当時のハードロック/ポップス系グループの曲が作品を盛り上げてくれます。

ちなみに、アルジェント爺は撮影現場に来たのは数回程度らしく、ゾンビ・モンスター系の作品は思ったより監督していない傾向を見ると、本人のセンスに基づいて線引きをしているのかもしれません。また、「仮面の男」はフルチ爺の「地獄の門」にもちょっとだけ出演し、その後映画監督として評価されてるみたいです。出演者にも色々発見が有る作品。
浅野公喜

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