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夏の嵐のペインのレビュー・感想・評価

夏の嵐(1954年製作の映画)
4.5
溝口の「残菊物語」、吉田喜重の「秋津温泉」、そして本作ヴィスコンティの「夏の嵐」…

最近は美しいメロドラマに魅了されまくっています。

まず冒頭のオペラハウスでのシーンから呆気にとられる。ガチもんの貴族監督はやることのスケールが桁違い。

イタリア人中年の公爵婦人と若きオーストラリア将校との不倫劇。終盤の将校の豹変っぷりには清々しさすら感じるし、あまりに素っ気なく痛烈なラストには口あんぐり。イタリアネオレアリズモ出身監督ならではの演出の骨頂。

ルキノ・ヴィスコンティ初のカラー作品にして初期の傑作。
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