磯野マグロ

未来惑星ザルドスの磯野マグロのレビュー・感想・評価

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)
4.0
【野獣先生】45

この映画の問題意識は、まさに現代にこそぴったりくるものなんだよね。こりゃびっくりだわ。だって、50年前の映画だよ? 1974年に、どんな背景で、なに考えてこんな映画作ったんだろう。50年経っても問題は解決どころか悪化してるのがトホホですけど。
指輪物語とかオズとか2001年とか、制作に至る伏線はいろいろあったんでしょうけど、へんな石頭が飛んできて口からベロベロと銃を吐くオープニングからして頭おかしい。銃は善だけどち○こは悪、とか言い出して、なに言っちゃってるの銃と○んこは同じじゃん! と思ったりしたんだけど、いやいやそんな通り一遍の話ではありませんでした。
赤パン一丁で出ずっぱりのex.007のまわりは、シャーロット・ランプリングをはじめ、なんでだがよくわかんないけど裸っぽいかっこうの若い美人だらけ。そんなこんなだから、ぱっと見はアレなんだけど、実はかなり理詰めで、理詰めすぎるせいで訳がわからんのかも。そのあたり2001年ぽい。瞑想がわりと重要なアイテムなのも時代感。そしてラストはなぜか超ロマンティック。
パンイチ・コネリーが途中からシャツとズボン着るんだけど、あれはなんでなんだろう。実はけっこう賢い野獣が、あの瞬間から野獣を捨てて神になったってことか。最後までパンイチでいてほしかった。
磯野マグロ

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