このレビューはネタバレを含みます
トゥルーマンの人生は、誕生の瞬間から常に、24時間放送され続けてきた。彼の暮らす離島の住民は家族や友人まで全員俳優で、そのことをトゥルーマンだけが知らない。
観る前からサイコホラーな設定に感じ、本編も空虚さを映し出しているが、ジム・キャリーの演技によってコメディ性を薄氷の上で保っている。
トゥルーマンが世界の不自然さに気付くシーンは爽快で、必死に隠そうとするのに抜けているスタッフが笑える。
人は誰しも主役である、壁に突き当たっても縛られた役割を脱して自由になれる、と説くラストは王道ゆえにメッセージが響く。