mikoyan358

チャップリンの殺人狂時代のmikoyan358のレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
3.5
2012/2/24鑑賞(鑑賞メーターより転載)
「モダン・タイムス」で初めて歌い「独裁者」で初めて喋ったチャップリンが、この映画の中では更に喋ること喋ること。平然と殺人を働きその心理を詳らかにするヴェルドゥーの怖さは、これまでの喜劇王の姿が目に焼き付いているからこそ尚更恐ろしい。現代社会そして戦争を糾弾する説教臭さがやや興をそぐ部分はあるものの、自らの存在証明に賭けて最後の名言に代表されるメッセージを残したチャップリンには素直に頭が下がる。そんな彼を追放し同じ過ちをいまだ何度も繰り返すかの国。いったいどちらがあるべき姿か、これを観れば一目瞭然だ。
mikoyan358

mikoyan358