ユースケ

怪獣大戦争のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

怪獣大戦争(1965年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラが【おそ松くん】のイヤミのシェーのモノマネを連発した事で有名な【ゴジラ】シリーズ第6弾(昭和ゴジラシリーズ第6弾)は、怪獣映画と空想科学映画を融合し、怪獣プロレスよりも人間ドラマに重点を置いた一本。
【ゴジラ キング・オブ・モンスターズ】でキングギドラをモンスター・ゼロと呼ぶのは、本作でX星人がキングギドラを怪物ゼロと呼んでいたからなのです。

とりあえず、伊福部昭による【怪獣大戦争マーチ】がアガるとか、飯塚定雄による光線の書き込みがアガるとか、X星人の女性がみんな水野久美でアガるとか、それについて問い詰められた【地球防衛軍】でミステリアンの統領を演じ、片言の日本語を話す宇宙人を発明した我らが土屋嘉男が演じるX星人の統制官が「討論はよしましょう」と食い気味に話を逸らすシーンがアガるとか、色々みどころはありますが、【マーズ・アタック!】の元ネタである単なる防犯ブザーでX星人を撃退するクライマックスの展開は【マーズ・アタック!】ファンは必見です。

X星人が地球人にお伺いを立ててからゴジラとラドンを拉致したり、水が欲しいと素直に言わなかったり、弱点の不協和音を出す防犯ブザーを発明した久保明を殺さなかったり、いろいろツッコミどころはありますが、全ては電子計算機(コンピュータ)の計算によって決定されたものなので許してあげて下さい。
そんな電子計算機に支配されていた水野久美が「あなたは計算機以外の人になったのです」とニック・アダムに恋をして電子計算機の支配に抵抗するシーンはグッとくるものがありました。

ちなみに、海底軍艦・轟天号の艦長・神宮司八郎こと田崎潤は地球連合宇宙局を仕切る桜井博士を、吸血植物ケロニアこと桐野洋雄が「退避!」と連呼する自衛隊を、【ルパン三世】の銭形警部でお馴染みの納谷悟朗が【フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)】の時と同じくニック・アダムスの中の人を演じております。

また、本作のゴジラスーツの頭部と前作のゴジラスーツの胴体が改造されて【ウルトラマン】のジラースになりました。

宝田明、久保明、土屋嘉男、村上冬樹、水野久美、沢井桂子