イチロヲ

モスラ対ゴジラのイチロヲのレビュー・感想・評価

モスラ対ゴジラ(1964年製作の映画)
4.5
日本に漂着したモスラの卵を取り戻すべく、インファント島の小美人(ザ・ピーナッツ)が再来日する。東宝2大怪獣の直接対決を描いている、東宝ゴジラ映画第4弾。

モスラの卵を見世物にしようとする興行主側(佐原健二&田島義文)と、小美人を支援するジャーナリスト側(宝田明&星由里子)の軋轢を描いたドラマ。製作当時の泰平ムードを社会風刺として盛り込んでいる。

本作のゴジラは、名古屋のテレビ塔をうっかり倒してしまったり、名古屋城の壕に足を滑らせて転んでしまったりなど、憎めないヒール(悪役)を演じている。ただの通りすがりのオッサンが、不当に糾弾されているように見えるため、涙がこぼれ落ちそうになる。

登場人物では、星由里子の明朗闊達なヒロイン像が素晴らしく、「キャスケット(ハンチング)を被っている女性フェチ」の観点からも、眼福にあずかることができる。幼虫モスラのモスモス感(モフモフ感ではない)も愛くるしさ満点。
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