誰も自分の欲しいものなんて分からない。
周りの情報から、自分が欲しいものを抽出する。そっか、私たちって自分の欲に対してもその程度の解像度しかないのね。
自分の事も他人のことも分かりきったつもりのレッドフィッシュ。父親と愛人の心中を目の当たりにし、築き上げた信念が崩される。その信念だって、単純に傷つかないために無理やり固めた、脆い壁だったにすぎない。
仲間の生理欲求を満たすために感情を捨てたホンコン。元から感情というものを知らないかのようなトゥースペイスト。そして、他三人とは似ても似つかないルンルン。ルンルンのアホで純粋な部分にまだ心が打たれる自分に、少し安心する。
エドワードヤンは、本当に天才のようですし、本当にハズレがない。台湾映画は今年のマイブームになりそうです。