父母ともに癌

首領(ドン)になった男の父母ともに癌のレビュー・感想・評価

首領(ドン)になった男(1991年製作の映画)
3.8
明るいんですよ、この映画は。

ギラギラとしたコメディ。
死が遠い。
死が近いからこそ笑えたりする70年代実録ものとは一線を画している。
豪華キャストが飄々と軽妙に悪事を働いていく。ともすれば都会派な作品になりそうなものだけれど、志賀勝や室田日出男、そして松方弘樹が主役を張っているので全くそうはならない。泥臭いコメディ。

だからこそ、最後の中尾彬の死に様は胸に迫るものがある。
引き返せないところまで行ってしまった男の凄みと悲しさがある。

誰も居なくなってしまった東映で、松方弘樹が気を吐いた作品。
父母ともに癌

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