さすらいの用心棒

キング・オブ・コメディのさすらいの用心棒のレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
3.6
下積み中のコメディアンが、自分が売れるという妄想にとらわれ現実と区別が付かなくなりはじめるヤバイ話。

「タクシードライバー」のデニーロとスコセッシ監督の名コンビが再び送り出すヤバイ男。
尊大な自信ゆえに誇大妄想に取り憑かれ、やがて妄想と現実の区別がつかなくなる。こういう人、いそうでリアリティが沸き立つ。何者にもなれない恐怖というのは、共感する。
妄想シーンと現実シーンを同等に扱っているために視聴者にもその境がわからなくなる演出は、さすが。
解釈に委ねられるラストシーンだが、クソほども笑えんネタだったことが決め手にならんかなぁと思う。