あかつか

電送人間のあかつかのレビュー・感想・評価

電送人間(1960年製作の映画)
4.5
渋谷と横浜を結んでいる東急東横線がちょっと前まで渋谷と桜木町を結んでいたことを今の若者は知らんのではなかろうか。さらに遡ると、東横線に多摩川園駅という駅があったことを知る20代なんかは皆無であろう。当然、駅前に多摩川園という遊園地があったわけで。

OPの舞台はその今はなき多摩川園のスリラーハウス。殺人事件が発生し、なんやかんや連続殺人事件へと発展。1960年、まだまだ色濃い戦争の記憶。フツーにみんな拳銃持ってるし、キャバレーはDAIHONEIだし

戦中の出来事を引きずる登場人物が科学テクノロジーを武器に復讐を始めるというプロットは、1957年の大映『透明人間と蝿男』ほか、いくつか見たけど、本作はなかなかの出来栄え。60年前の近未来観がたっぷり味わえる。さすが円谷英二。キングオブ特撮。

電送人間。読んで字のごとく、また、ジャケットの通り、ビビビと瞬間移動しちゃう。犯行予告をしっかり送ったり、認識票を用意してたり、仕事が細かい電送人間。登場する時はビビビだけど、消えるときはダッシュで逃げる電送人間。うーん、足も早いんだね

主役は鶴田浩二。いつもどおりのイケメン。鶴田浩二が出ているおかげでこの映画がB級にならないですんでいるような気もする。助手の白川由美はあまり仕事せず。
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