さりさり

アンダーグラウンドのさりさりのレビュー・感想・評価

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)
3.6
いつも詩のような美しいレビューを書かれるdepartmanさん、丁寧で理路整然としたレビューを書かれるみかんぼうやさん、お二人が揃ってベストムービー第1位にあげている本作。
とても気になりました。(departmanさんは完全版)
私もぜひ感動を共有したい!と思いながら観てみたのですが…。
ですが…。

ム、ム、ム…。
こ、これは一体…。
「なんなんだーー?!?」
と、冒頭からいきなり目が点になる。
強烈すぎる。
なに、このパワー。
独創的な世界観。
主要キャストがちっとも好きになれないんだけど、なぜか全く目が離せない。
画面から目が離せないわりには、ストーリーが頭に全然入って来ない。
何をやってるのかよくわかんないんだけど、でも先が気になって仕方ない。
時々寝落ちしちゃうんだけど「これは最後まで観なければ!」という強迫観念に囚われて、とうとう最後まで観てしまった。
でも、毎日少しずつ観たので、全部観終わるまでに1週間かかった! (時間かけすぎ!)

ずっと記憶に残りそうな、回り続ける炎の車椅子。
これはきっと忘れない。
そして、もっと忘れられないのは、あのラスト!
こ、これは一体…。
と、なぜか鳥肌が立つ。
何だろう、この幸福感。
よくわからないのに感動してしまったではないかーー!!!

とにかく上手く言葉で説明出来ません。
いや、上手く説明する必要はないでしょう。
結局映画って「感覚で観ていいのでは?」と、以前フォロワーさんにも言われました。

ひとつの国の終わり。
ひとりの人生の終わり。
何かが終わるのはとても悲しい。
でも終わりがあるから、新しい何かが始まる。
あのラストを観て、そう思いました。

ちなみに、あのしつこいほど流れる音楽隊の演奏する曲が「サザエさん」のエンディング曲と似てる〜!と思ったのは私だけでしょうか…。
さりさり

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