歌舞伎「髪結新三」をアレンジした山中貞雄監督の遺作
黒澤明監督『どん底』みたいな貧乏長屋で起きるあれやこれやのモノクロ人情ドラマです。
梅雨も相まってどんよりする展開も多いけれど、たまに大家さんに上手いこと言ってどんちゃん騒ぎしたり、勝手に賭場開いたり、コミカルな展開もあって楽しい♪
絶対見えてる盲目じーちゃんと金魚売り?の喧しいオッサンが笑えた!
あと遊び人の新三がイケイケした際ドニー・イェンに見える不思議(笑)
江戸時代。
下町にある貧乏長屋。
遊び人の髪結・新三は、源七親分にドヤされつつもなんやかんや上手いことやっている。
一方、隣人の真面目な浪人・又十郎は、父の知人・毛利に仕官願いに通うも邪険に扱われしょんぼり。
そんなある日、新三は買取を断った白子屋にキレ、娘・お駒を誘拐することに。
家老の嫁に行く予定の娘を誘拐されたということで、白子屋は源七に頼み新三を脅すのだが……
どんなに足掻いても庶民は庶民
権力やカネのある輩には虫ほどにも思われない
そんな無力感をたまのどんちゃん騒ぎで吹き飛ばす
1937年の作品ながら、今でも十分通用する、むしろ今もこの頃からほとんど変わっていない日本の世相に唖然とする、凄い作品でした。
が、なかなかにガサガサなノイズと画質だったので、せっかく遺作なのだし『丹下左膳』みたいにこちらもリマスタしてBlu-ray出して欲しいところ!
って、調べたら出てた(笑)
ポチらなきゃ!!!
そして歌舞伎でも観てみたい(〃ω〃)