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映画に愛をこめて アメリカの夜のnozomiのレビュー・感想・評価

4.1

雑多とする街中で、一人の女性が地下鉄の入り口に入るシーンから始まる。

その女性と入れ違う様に、一人の青年(ジャン=ピエール・レオ)が地下鉄の階段を上り、街中を歩き出す。

青年は、中年の男(ジャン=ピエール・オーモン)が歩いているのを見つける。そして中年男性の方に向かって歩き、彼の頬を強く叩いた。

その瞬間、「カット」という大きな声が響く。

そこは「パメラを紹介します」という映画を制作している現場だった。


「大人は判ってくれない」「終電車」などの作品を手掛けたフランソワ・トリュフォーによる、映画撮影を通しその進行の様子と、裏側にある人間模様を描いた作品。

タイトルの「アメリカの夜」とは、原題「La Nuit américaine」=「疑似夜景」の意味。カメラのレンズに暖色系の光を遮断するフィルターをかけて、昼間に夜のシーンを撮影する技法とのこと(wikiより)。

映画の撮影には、沢山の人々協力が必要で、それぞれが個々に動きつつ、監督はそれらを把握し全体をまとめていく(ちなみに監督役は本作の監督のトリュフォー自身が演じていました)。

役者達もまたひとりの人間であり、感情の揺れやそれぞれの事情を抱えていて、現場では常にトラブルが重なり撮影は中々うまく進まない。

“私生活の悩みは誰にでもある。
映画は私生活と違ってよどみなく進む。
言ってみれば、夜の急行だ”

その言葉通り、どんなトラブルが起こっても、皆全力をかけて制作に携わり、1つのシーンにどれだけ時間をかけようとも制作は進み、その様子が生き生きと描かれていて、映画制作への情熱が伝わる良い作品でした。




※追記

ちょっと久々の投稿です。

私情ですが、最近体調を崩しぎみで、来週からまた入院することになりました。今回は映画を観れる機器を持参しようと思っています😊

なので、ペースは落ちますが、投稿は続けようと思っています…!

今後ともよろしくお願いいたします🍀
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