怪人マブゼの挑戦を配信している動画配信サービス

『怪人マブゼの挑戦』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

怪人マブゼの挑戦
動画配信は2024年4月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

怪人マブゼの挑戦が配信されているサービス一覧

『怪人マブゼの挑戦』が配信されているサービスは見つかりませんでした。

怪人マブゼの挑戦が配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
クランクイン!ビデオ
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
スターチャンネルEX
みるアジア
WOWOWオンデマンド

『怪人マブゼの挑戦』に投稿された感想・評価

ラング監督の「ドクトル・マブゼ」(1922)、「マブゼ博士の遺言」(1932)、遺作「怪人マブゼ博士(千の眼)」(1960)の正式続編。英題は「The Return of Dr. Mabuse(帰ってきたマブゼ博士)」。監督はドイツの娯楽職人ハラルト・ラインル。澁澤龍彦、佐藤重臣らの「怪奇映画愛好クラブ」が選出した怪奇映画オールタイムベスト第四位。

インターポールの捜査官が列車で移動中に殺害された。ベルリン警察のローマン警部(ゲルト・フレーベ)は捜査を開始するが、追いかけていた事件関係者の女性が火炎放射器で殺害される。彼女の死体から発見された本には数年前に死んだドクトル・マブゼの名が記されていた。。。

マブゼ博士のシリーズで最もエンターテイメント性が高く、肩ひじ張らずに楽しめた。本場ドイツのノワールな映像、犯罪遂行のための唐突で容赦ない連続殺人、先の読めない展開と、意外なほど出来映えが良い。

それでいてラング監督による本シリーズのコンセプト“見えない悪の伝播”も伝承されている。ラング監督は“マブゼ博士”にナチスを投影していた。本作では戦後15年を経てなお巷に潜むナチス的な大衆操作の不気味さを醸し出している。マブゼ博士の悪のカリスマ性は、その死後も”犯罪の宗教化”とでもいうべき伝播を続け、薬物投与による囚人のゾンビ化や原子力発電所の襲撃など時代に即した究極の犯罪を生み出し続けるのだ。

“マブゼ博士”からの大きな影響を公言している高橋洋監督は、脚本作「リング」(1988)で“恐怖の伝播”を描いた。この伝播構造の原点は“マブゼ博士”だったのだと、本作を観て再認識した。一見ノワール映画然とした本作だが、本質は社会恐怖映画であり、「怪奇映画愛好クラブ」の選出上位に入ってるのは妥当と言える。

ドイツ映画については、戦前の表現主義&戦中の娯楽プロパガンダから、1960年代後半のニュージャーマン・シネマ登場までの20年間の作品を殆ど観ていない。本作のような秀作を観ると同時代の他のドイツ映画も観たくなる。まず、とっかかりとなるのは本作の製作者アルトゥール・ブラウナー。ジェス・フランコ監督のエログロC級映画からゴダール監督&ジガ・ヴェルトフ集団の「東風」(1969)まで気になる映画を手掛けている。追ってチェックしていきたい。

※本作の終盤に突然現れてマブゼを名乗る役者はウォルフガング・プライス。前作「怪人マブゼ博士(千の眼)」で、マブゼが憑依した精神科医を演じている。

※本作はジャッロ映画のルーツとされる西ドイツ製犯罪サスペンス「クリミ(Klimis)映画」の典型

■「怪奇映画愛好クラブ」怪奇映画オールタイムベスト(1966年)
1位「吸血鬼ドラキュラ」1958
2位「血とバラ」1961
3位「怪人マブゼの挑戦」1961
4位「東海道四谷怪談」1959
5位「悪魔のような女」1955
ぬまち

ぬまちの感想・評価

4.5
こりゃ面白い!1960年代にリブートされた怪人マブゼ博士シリーズの一作。監督は前作のフリッツ・ラングに代わり、職人監督ハラルト・ラインルにバトンタッチ。前作よりもエンタメ度が高く、派手な銃撃戦などのアクションシーンや、火炎放射器で人間を丸焼きにするなどの猟奇的な描写で楽しませてくれる。二転三転するストーリーも、多少強引なところはなきにしもあらずだが、なかなか引き込まれて面白い。007やルパン三世の原型とも言うべき、娯楽映画の大傑作だろう。
巨体の人間がマブゼの「走れ!」に従って窓へと駆け出して突き破って落下して死ぬ場面、街路に落ちていくときに人体がきれいな放物線を描く瞬間を写したロングショットの数秒に痺れる。「巨大な人間が一瞬だけ空を飛んだ」というありえない事態が遠景として記録されているということもあって、UFO目撃に似たショックと興奮を見る者に与える。「飛び降りろ!」ではなくて単に「走れ!」なのも怖い。操られる大男も、自分がどこに走れば良いかはすでに知っている……。