暮色涼風

昭和残侠伝の暮色涼風のレビュー・感想・評価

昭和残侠伝(1965年製作の映画)
3.9
健さんが耐えることで、観客のフラストレーションも溜まっていく。
それを極限まで持っていき起爆させる楽しい構成。

冒頭の、仁義を切るシーンだけ、だいぶ前に観たことあった。実際にあんな風に構えて長々とやるのは劇中くらいだそうだけど、残俠を表す印象的且つ象徴的なシーンだった。

血の描写を、あんなに作り物感のある真っ赤な固形物のように誇張したのは、意味があってあえてなのだろうか。
それともその方がフィルム映えすると思ってやらかしたのか。

任侠を重んじる組と、それはうわべだけで一貫して非道な組。
どちらが正義か、それが白黒はっきりと区別化されていて、観客に敵を応援させる余地を与えない。
昔の映画は、そのように簡潔な脚本が多かったように思う。
暮色涼風

暮色涼風