このレビューはネタバレを含みます
痴漢冤罪を訴える青年
被害を訴える少女
無実の人を守りたい弁護士
有罪を認めさせたい検察
見守るしかない傍聴席
そして全てを決定するのは
法の番人と呼ばれる裁判官
・
タイトルの通り
それでもやってないんだよ
やってないものはやってない
同じ女性として
被害を受けた子の気持ちも分かる
と言いたいところだけど
正直そう思えなかった
これは彼の物語だから
・
痴漢と呼ばれて
捕まったこの日から
全てが地獄でしかない
一度貼られたレッテルは
剥がしたって消えない
むしろ剥がすことすらできない
時間だって戻って来ないし
身内も間違いなく被害者だ
・
十分な証拠もなく
最初から犯人扱いで
あの空間で"やってない"と
証明する事の難しさ
そして一番信じていた人に
信じてもらえない哀しみ
法の番人は神様ではないし
地獄はすぐ側にある
明日は自分かもしれない
そんな事を強く感じた
・
有罪か無罪か
その答えを知ってるのは
電車の中にも裁判所にも
いない
自分だけなんだ.