ダンクシー

きみに読む物語のダンクシーのレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
3.5
美しい愛を美しい映像と共に描いた作品。

認知症になり記憶を失っている老婦人の元へ会いに療養施設へと通うデュークは、ある物語を彼女に読み聞かせていた。その話は1940年アメリカ南部の夏の恋の物語なんですが...というお話。

心温まるというより、心に響くものがありました。途中からあ、そういうことかと物語の事をある程度把握・予想が出来てしまいますが、あえて分かるようになっているのかもしれません。分かった上で観ていると、デュークと連動しているかのような気持ちになる。思い出して...どうか...という願い。最後の不意を突いたような悲劇により、ハッピーエンドが完成する。正に放心状態。喜びも悲しみも、ごちゃ混ぜになる。感情がぐちゃぐちゃになっても、それでも、この2人の間に存在する確かな愛だけは、真っ直ぐに感じるし、心に突き刺さってくる。2人にとっての最高の形での幕引きだったと思うし、かなり現実的で良い終焉だったんじゃないかな(辛いけど、不幸中の幸いのよう)。

まあでも、当然これといった驚きとかどんでん返しといった要素は全くない、純愛ラブストーリーですね。正直、途中「お、泣けるかも...これは泣けるやつだ...」と思いましたが、そのハードルを超えませんでした。勿論めちゃくちゃ感動しましたが、感動止まりって感じでしたね僕は。
でも、間違いなく素敵な作品!
ダンクシー

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