クレミ

ゆきゆきて、神軍のクレミのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
3.9
なんか思ってたイメージとだいぶ違った。
アナーキスト・奥崎謙三の姿と、彼が追い求める ある事件の真相を記録したドキュメンタリー。

初っ端のなんともヘンテコなシーンから奥崎という男のブッ飛び具合が繰り広げられるのかと思いきや。彼の旅の目的が徐々に明らかになってくると、なかなかショッキングな問題を映し取っていることが分かる。こういう問題ってコメントしづらいというか、正直永遠に真実は浮かび上がらないとさえ思ってしまう。この作品の中でもあるように、責任の押し付け合いだし。

その、なんとも難しく残酷な問題に、なんか分からんけど「俺ルール」に従って、煮詰まってくるとすぐ暴力を振るったり警察を呼んだりして、どんどん突っ込んでいく奥崎。見ているうちに彼の「正義」も理解できなくもないな、なんて思えてくるけど…。まあ、なにか不思議な魅力を持った人物であることには違いない。

まさに、「知らぬ存ぜぬは許しません」な作品。
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