ユースケ

ニューヨーク1997のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

体内に仕込まれたナノカプセルの爆発まで22時間。300万人の囚人が収容され、巨大な監獄と化したマンハッタン島から大統領を救出せよ。
「プリスキン」と呼ばれると「スネークと呼べ」と答え、「スネーク」と呼ばれると「俺の名はプリスキンだ」と答える。長髪に無精ヒゲ、革ジャンにアイパッチでキメたSF映画史上最強のアンチ・ヒーローであるスネーク・プリスキンの孤独な戦いが始まる。

ぶっ飛んだ設定はもちろん、監督が作曲したシンセサイザーの効いたチープなメイン・タイトルや監督のプロレス好きを感じざるを得ないプロレスラーのオックス・ベイカーの起用など、B級映画界の巨匠ジョン・カーペンターの嗜好を感じる事ができる一本。車にシャンデリアとミラーボールを装飾するニューヨークのデュークにヤンキーの源流を見た。

主人公スネーク・プリスケンを演じるカート・ラッセルをはじめ、リー・ヴァン・クリーフ、アーネスト・ボークナイン、ドナルド・プレザンス、ハリー・ディーン・スタントン、トム・アトキンズなど、わかる人にはわかる通好みのキャスティングは秀逸。ニューヨークのデュークの手下のロメロを演じたフランク・ダブルデイの病的な演技は必見です。

リュック・ベンソンの【ロックアウト】をパクリだと訴えても、小島秀夫の【メタルギア】シリーズはリスペクトだと訴えないジョン・カーペンターは違いがわかる男です。