陰陽

殺人の追憶の陰陽のネタバレレビュー・内容・結末

殺人の追憶(2003年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

監督ポン・ジュノ。主演ソン・ガンホ。
どこかで、この2人の名前聞いたことあるかも知れませんね。そう2019年のアカデミー賞を受賞した作品「パラサイト」のコンビですね。
当時ポン・ジュノ監督が挑んだのは、実際に起きた韓国三代未解決事件の1つ華城連続殺人事件。1986年〜1991年にかけて小さな村で10代〜70代の10人の女性が約6年間の間で、強姦殺人が同一犯により行われる未解決事件です。
主演ソン・ガンホは、華城市の頼りない刑事役パク・トゥマン。助演キム・サンギョンは、首都ソウルから華城市に移動してきた刑事役ソ・テユン。
最初の数回の事件での、トゥマンの適当な捜査方法や冤罪の犯人逮捕などのやり方にテユンは疑問や反論を繰り返し中々2人の意見は合致しません。そんな中またしても、起こる連続殺人やその手口などを目の当たりにしていく内にトュマンはこの事件の犯人の凶器さを感じていきます。
いざ力を合わせて捜査に臨むも。冤罪の犯人がストレスにより電車に飛び込み死んだり、トゥマンの同僚警官が村人と喧嘩をして、片脚を切断するなどこの事件をきっかけに様々な事が周りで起こってしまいます。次第に自分達の無能さを痛感していきます。
そんな中捜査線上に1人の男が上がってきます。アリバイや供述からしてこの男に間違いない。しかし、また自分達の無能さを痛感するのです。
冒頭で述べたポン・ジュノ監督がこの未解決事件に挑んだというのは、犯人に対する「絶対にお前を逃さない」というメッセージ性を用いた映画なのです。それが、ラストシーンにあわられています。
僕は、この映画を見終えた後この事件について、調べ改めてこの犯人がまだどこかで暮らしていると思うと恐怖さえ感じていました。
しかし、実はこの犯人去年2019年に捕まっています。1994年妻の妹を強姦した別の容疑で服役していた男が容疑者でした。連続殺人事件最後の事件が1991年…そう、その3年後にはこの凶悪犯には妻がいたのです。
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