ヨーロッパの映画にはなかなか難解な作品が多いですが、これもその類いです。
パリの街中で展開される不条理劇のオンパレード。ストーリーや登場人物の相関などもはや関係ありません。
よくぞここまで脈絡のないことを考えつくものだと、凡人の私には感心することしきりです。
パリの都会で暮らす人々の営みを比喩的に表現したものなのか、あるいは単におもしろおかしくしたかっただけなのか。
ただ、おもしろくしようとしても、そこには緻密な計算がないとそうはならないでしょうから、そのあたりは監督はじめスタッフ陣のうまさがないとできないでしょう。
何も考えず、ただただゲラゲラ笑ってスカッとすれば良いのか、いやいやフランスの巨匠L.マル監督の作る作品なのだから、何か高尚な意図が隠されているのではないかと、いろいろ勘繰ってしまいます。