幕のリア

歓びの毒牙(きば)の幕のリアのレビュー・感想・評価

歓びの毒牙(きば)(1969年製作の映画)
4.5
原点回帰でダリオ・アルジェント処女作を。

当時としては充分過ぎるほどに刺激的な連続殺人サスペンス物で、既に萌芽が見てとれるホラーテイストを以後の作品でより加えていく事になる。

夜のシークエンスは枚挙に暇がないほどにいずれも秀逸で、日中のシークエンスは全てフリに過ぎない。
建物の特徴を活かした構図、ライティング、美女の表情。
官能と恐怖をスパイスに猥雑で美しい。

映像と音楽が奏でる奇妙な快感に、意識して変質的に身を委ねて楽しみたい作品。

〜〜

撮影監督のヴィットリオ・ストラーロについては不勉強。
今更ながらベルトリッチ作品中心に様々な名作、近年では「カフェ・ソサエティ」「女と男の観覧車」でウッディ・アレンと続けてコンビを組んでいると知り驚いた。
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