みゆたん

情婦マノンのみゆたんのレビュー・感想・評価

情婦マノン(1948年製作の映画)
4.5
アンリ・ジョルジュ・クルーゾー祭り開催中~♪

てなわけで「情婦マノン」見たった!!

ユダヤ人難民を密かにパレスチナへ移送している貨物船(←これ実は重要ね)

出航後に貨物室に隠れていたところを見つかるカップル。しかもこのカップルの男は殺人事件の指名手配犯!!
国外逃亡をはかった2人。いったい彼らに何が起きていたのかを 船長が聞き役となり 2人の馴れ初めから船に乗り込むまでの回想シーンが始まる。。。



この映画、戦後すぐのフランスが舞台なんだけど、かなりエグいんだよね。完全に金がものをいう世界って言えばいいのかな??
真面目に生きるのが馬鹿らしく思えるくらい生きるのにツラい感じ。

色んな人のレビュー チラ見したんだけど、悪女に引っかかった男が転落する話みたいな書き方してる人多いよね。

でもさ、そういう時代背景を考えると、情婦として生きる、愛よりもお金を取るマノンちゃんも本当に悪女なの?
生きることに精一杯な世界なんだもん。たとえ戦争が終わっても平和な世界なんて まだまだやってきてないんだもん。

この映画、船を降りるとこで話を終わらせてたらすごく希望の持てる終わり方だったかもしれない。
でもその後に あの展開持ってきたのは うはぁ~ってなったよね。
不条理すぎるしほんとに辛かったけど、これこそがリアルな世界!!

名作ってこういう映画のことを言うのね。
やっぱアンリ・ジョルジュ・クルーゾーすげーわ。
みゆたん

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