ロバート・ワイズ監督作品としては『ウエスト・サイド物語』と並んで突出した知名度を持つミュージカル映画。
広く開かれた万人受けするタイプの映画で上映時間こそ長いがロバート・ワイズの簡潔な演出でテンポよく話が進むので割とあっさりと見られる。
演出面で重要だと思うのは冒頭のオーストリアの大自然を次々と映したのちに主人公マリアが大草原の中で主題歌を歌う場面で、これだけの描写で主人公マリアがどういうキャラクターなのかほとんど余すことなく伝えているし、元が舞台劇だということを感じさせない広々とした自然と調和した雰囲気はほとんどこの冒頭の映像の印象によって作り出されていると思う。
