このレビューはネタバレを含みます
バレエへの執着。愛する人への想い。
2つの間で揺れ動くヴィクトリアの心。
中盤、アンデルセン童話の「赤い靴」をモチーフにした劇中劇の初日の幕が上がる。約20分ほどのバレエシーンだが幻想的でとても素敵。ヴィクトリアのソロパートも他の群舞も素晴らしい。バレエで表現する童話の世界にすーっと引き込まれた。
ヴィクトリアを史上最高のダンサーに仕立てることを目指すレルモントフのバレエに打ち込む姿は敬意に値するが、どうしても孤独に見えて物悲しい。
原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン童話「赤い靴」