シネリーマン

キングコング対ゴジラのシネリーマンのレビュー・感想・評価

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)
3.5
ハリウッド版「ゴジラvsコング」日本公開前にオリジナル版を予習。

平成のゴジラVSシリーズを見て育ちゴジラ好きと言っていますが、昭和版のゴジラシリーズを見たのは1954年の「ゴジラ」のみで、本作が2本目で初見です。

約60年前の作品なのでCGなどなく、特撮技術のみで作られているため、現在のハリウッド版ゴジラやシン・ゴジラ、平成VSシリーズと比べたらチープで見劣りするのは当然。
いかにも人が入っていそうな着ぐるみ、手作り感満載のミニチュア、コマ数の少ないストップモーションなどは時代が違うのですべてご愛嬌。ただ、当時の特撮技術としては最高峰なのは間違いなく、職人の工夫を感じます。

本作がゴジラシリーズに与えた影響は大きく、初のVSモノ、初のカラー化。
そして、動員数は今だに歴代最多らしいです。
動員数は1960年代のプロレス人気が影響しているかと思いますが。
レスラーがロープを掴んで逃げるかのように、コングに尻尾を掴まれたゴジラが投げ飛ばされまいと山を掴んだり、ゴジラの16文キック(ゴジラの場合だと1600文キックでしょうか?)など正に怪獣プロレスでした。
プロレスは詳しくないので、プロレスとしての面白さはわからないですが、ここまでプロレスっぽい戦い方をするゴジラは初めて見たので新鮮で面白かったです。


本作ではキングコングの扱いが雑に感じましたが、間もなく公開されるハリウッド版では本場のコングがゴジラに対してどう大暴れするのか楽しみです。

2021年 新作13 / 旧作10