このレビューはネタバレを含みます
映画
始めの前半部分はわけがわからなかったな
というか
観るんじゃなかった・・失敗系
の映画
『盲目の老人とそれを飼う女性』
平坦なシーンの数々
鈴木京香が空気を一気に全身に吸い込むかのような吸引
から一変・・
目を見開きソレラを発散する冒頭
潮目が変わるのは
安藤政信が加わる『森』との対峙で出て来る「Bar」
モンドでエギゾチカなその「差し色」は
映画に一定のバランスとリズムを与え
より『映画』を【謎】にして逝く・・・
枝を斬る「バシッ!」
鈴木の肌を触る「指のなぞり」
枝を斬る「バシッ!」
「なぞり」
水面への衝撃音【ブクッ・・】
ソノ『羅列と反復』
「隠れキリシタンの神話」の挿入による
『映画的迷宮世界への混乱』への観客の誘導の青山真治の
確信犯的【企】
映画冒頭から続く
山崎努の卵焼きチュウチュウ吸い込む仕草
(森田芳光の家族ゲーム内での伊丹十三が食卓内でやるアノチュウチュウへのパクり的オマージュ<伊丹映画のタンポポ主役のアノ山崎がヤってるからニンマリ(笑)>)
山崎が亡くなったとされる後のホームパーティー内から現れるピエロとそのパーティー参加者たちが造船所へ向かう工程
(フェデリコ・フェリーニの映画モチーフや8½の『造形』と海中から出て来る【得体の知れない物体】を「賛美」するシニカルパロディー(笑))
だったり
極め付けは
映画最期の最期の引っ越して来た住人が隣の住民である山崎を見る目
(火サスの『これから何か起きますよ〜〜』的前フリを残して
ドドン!
な太鼓の打ち上げ花火で終わる青山の「道楽」)
・・そう
これは・・
青山真治の「道楽映画」
なのだ
『盲目の老人とそれを飼う女性』を『大義名分』にし
青山真治のメタ映画っプリが楽しめる
青山真治フリークスのための『映画』だね
ホントそれ以外の人は「わけがわからない」映画になるだろうね・・・
追伸・・
この映画にはもっと青山真治の映画のパロディー/パクり部分が隠されているように思います
シネフィルの皆さん・・
ぜひ他にも!そういった部分があったら
教えてください。