これがドキュメンタリーだと信じられないというのもそうですが、それよりもこれを単身ビデオカメラで撮ったということが信じられません。やたら機材にこだわる映画関係者をボコボコに殴り倒す感性をお持ちだな...と思いました。
ヴァンダたちに差してくる光が、希望よりも、むしろ喪失感をもたらしてくることが、時間が進んでいって人々の営みがあらかた見えてくることで、より一層分かってくるところがよかったです。「希望を捨てるな!」と何も考えてなさそうな方々はよく言いますが、持ってもいない希望は捨てることもできないわけです。
しかし、長い、これは流石に20分くらいは寝ても許される...はず...。
個人的に、ヴァンダがどこかから「盗品っぽい」と拾ってきた船の模型が、ご近所さんのものだったのはツボでした。「これ私の船じゃないの!」