ソマリア人トップモデルであったワリスさんの半生を描いた今作。彼女は一部の部族で行われている（私はもう過去のものと思っていたけど、まだまだこの風習残ってるって、辛い）女性器切除の過去を持ち、廃絶のために声をあげた女性です。
ファッション関係に疎いので彼女のことは全く知りませんでした。ましてやソマリア人であることなど。
他の文化との接触が少ないと、独自の文化が残ってそれはそれで良い面もあるのかもしれない。でも、大概が女性に厳しいものになるのは、体力的に男性の方が強いがため、守る者・守られる者の構図ができてしまうからでしょうか。
映画としては、荒い感じがするところもありましたが、生きていくことだけで必死だったところからトップモデルになるまでの変化や、そうなってもなお切り離せないルーツが描かれており、自分の文化を直視して女性であることの誇りを持つに至るまでの気高さを感じました。
何が是で何が非か、というのは、文化の外にある私にジャッジできるものではありません。ただ、「私は嫌です」と声すら上げられない社会が正しいとは絶対に言えない。
「知る」ということから全てが始まるのなら、見ておくべき作品かなと思います。
