デザート・フラワーの作品情報・感想・評価

「デザート・フラワー」に投稿された感想・評価

びる

びるの感想・評価

4.0
女性割礼ではなく女性性器切除(female genital mutilation、FGM)という呼称が使われるようになってようやく「古くからある伝統を守るべき」論者も減ってきたように思う。
そもそも医療的な根拠もコーランに記述がない行為である。

おそらく主人公がされていたのは切除して縫合する陰部封鎖。
イギリスで働くソマリア人男性医師が痛みに苦しむ主人公を罵倒するシーンが印象的だ。
麻酔もなく不衛生な環境で施術するため出血や感染症で命を落とす危険性もあり何年経っても苦痛が続いている患者を、医師として目にしながらも伝統を重視する姿が、非人道的な行為を存続させる男性優位の社会をよく表していた。
女性は“女子割礼”をしなければ社会の一員として認められない同調圧力や社会構造を作り上げているのはこういった人々なのだと感じた。

双方合意の上で偽装結婚をしたはずのイギリス人男性はワリスを所有物扱いし性的に所有しようとし始めるのも、性差別と人種差別の合せ技でなんとも気持ちが悪いなぁと思った。
はる

はるの感想・評価

4.5
実話に基づくストーリーです。

ソマリアで遊牧民として暮らす13歳の女の子が、結婚式前夜に家出をしました。
親が決めた結婚で、相手は60代のおじさんでした。
そこから、トップモデルとしてランウェイを歩くまでになった女性が主人公です。

でも、この作品の主題はサクセス・ストーリーではありません。彼女は3歳でFGMを受けていました。
ファッション雑誌「marie claire」に告白した内容はとてもショッキングなものでした。

1年ほど前に見たFGMのドキュメンタリー『イヴのりんご』で他の人が語っていた体験談とほとんど同じでした。

日本の学校では教わらない、遠い地域の慣習ですが多くの人が知ることで何かが変わるのではないかと思います。

FGM→Female Genital Mutilation、女性器切除
oyu

oyuの感想・評価

4.0
アフリカとその土地の人たちが伝統的に続ける女性器切除の慣習を世界にひろく伝えたひとの話
前半はTOPSHOPで働くUKロックスタイルのサリーホーキンスや、今よりずいぶんかわいらしいアンソニーマッキーの姿を観て楽しめる部分もあるけど、後半はどんどんテーマにフォーカスされていって、鑑賞している自分の感じる痛みが体のものか心からくるものかが分からないほどつらい

「ここで自分が声を上げなければ」と自分を奮い立たせたたった1人のおかげで、どれだけのひとが救われてきたんだろうか
壮絶なサクセスストーリーとして見てもテンポ良いし明るいシーンも多くて楽しめるんだけど…😭😭😭
これがフィクションじゃなくて今も続いてる通過儀礼だなんて考えただけでもおぞましい😭
sasayan

sasayanの感想・評価

3.4
ソマリアの遊牧民出身のスーパーモデル、ワリス・デイリーの自伝をもとにした作品。今でも1日6000人もの少女が受けるという割礼(FGM)の儀式に焦点を当てたストーリー。途中あまりに辛すぎて目を瞑った。文化的なものが、時として道徳的なものと相反してしまう残酷さ…
Shizka

Shizkaの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

彼女の数奇な運命、それからの成功と、発言した因習。

たしかにすごいことなんだけど、その因習もう知っていたし、国連で発言しようともすぐに止まるわけではないというのも予想の範囲内。モデルから発信されたというのは知らなかったけれど。

映画にするにあたってだいぶテンポか出ていて、結構苦労して見せ方考えられているな、と感じた。飽きさせない揺り戻し効果がいいね。

アフリカで残っている因習、自分の身体を切り刻んで純潔を証明しようとする、クリトリスを切除して快楽を無くそうとする、ほんと、男性文化の最たるものだなと思う。

すぐに変わらないとしても、古くからの伝統だとしても、こうやって声を上げることは大事。知ってもらうことは大事。

最初の一歩から続く二歩目は私たちが意見を持ち続けることなんだと思う。
miso

misoの感想・評価

4.0
衝撃、の一言。知らずに生きてきた自分を恥じたい。とあるシーンではずっと体が硬直してた。あんなん怖すぎる。

はたから見てこんな慣習今すぐ廃止した方がいいと思うけど、文化・慣習となるとその場所に根付いてる伝統だとか思想・価値観も絡んでくるからそう簡単にはいかないのが難しいところだなと思う。
ワリスが行った病院で通訳してくれた男性も、医療従事者なのに思想は根強く残っているようだったし、YouTubeでも「切除された女性は賢い女性だと思います」とか真顔で言ってるおっさん出てきてびっくりした。
だからこそ、内側から廃止を求めたワリスの勇気。最後にお水をごくごく飲んでいたシーン、乾ききった砂漠に水が浸透していって、今まさに花が咲いたのかなと思うほど強くて美しかった。

あまりの衝撃にFGMのことばかり書いてしまうけど、ラストに至るまでのワリスの人生もまた壮絶で…2つに分けられないのはわかっていても映画2本出来ていいぐらいだと思う。そのぐらい濃密。
SABO

SABOの感想・評価

3.7
衝撃な内容の作品でした。

世界には不条理な風習が未だに残っている事、それをあたりまえのように信じ切ってしまう情報の閉ざされた世界。

当たり前、常識とはまた何なのか?

私達の日常にもまた、問いかける事なんじゃないのかと思います。

信じるという事のときに起こる歪みを感じました。
CA

CAの感想・評価

4.0
無意味で残酷な風習なんてなくなればいいのに、と心の底から思った映画。
実話ベース。

シンデレラ・ストーリーが霞む
FGMの衝撃。
広く多くの人に知って欲しい。
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