ロアー

ラ・ワンのロアーのレビュー・感想・評価

ラ・ワン(2011年製作の映画)
3.6
普段からリアリティなんて無視したど派手アクションがお得意なインドですが、”実体化したゲームのキャラ”という、リアリティのリミッターを完全に振り切るような設定で映画を作ったらここまでやるんですね。
私、まだまだインドの一部しか知りませんでした。

なんか、今まで観たことないようなアクションがいろいろと・・・
車が複数台宙を舞ってるのも中々お目にかかることありませんが、銃弾を鼻で受け止めるっていうのは完全にお初でした(誰もインドに勝てる気がしない)

あり得ないくらいサラッサラヘアーな息子に反してくるっくるの変な髪型のシャールクが前半ですぐ死んじゃうので、わりとシリアス路線かと思いきや、後半はG・ワンと化したシャールクがやりたい放題で思った以上にコメディ。シャールクファンのためのサービスシーンかって思うような変なシャールクがいろいろと出てきました。
インド映画って、面白いと思ったことは全部やる主義って気がしますよね。
不要なシーンをカットするという概念があるのかどうか疑問が残ります。
インド版の「♪STAND BY ME」をイントロから2番までしっかり使ったシーンを観たあとはなおさらそう思ってしまう・・・

そして今作には、似たような映画?ということで「ロボット」でチッティを演じていたスーパースター、ラジニカーントも友情出演とのこと。
ラジニ様が出てきた途端、SEが張り切ってシュバシュバ鳴り出したのにウケて笑いました。あの大げさなSEってインドでは黙認されてるものと思ってたのにしっかりネタ扱いされてるやん。。。

ということで、インド映画基準でもツッコミどころの多い作品でしたが(シェカルの葬式が行われるくらい日数が経ってるのに、その間誰も職場に行かずアカシの死体が放置されていたというのが最大のツッコミ所)、全部観終わって振り返ってみると中々面白かったです。ダンスも"いい女"の歌ばっかりで、ちょっとエッチめな振り付けが多かったりして曲調も好みでしたし。テーマ曲も力入ってる曲調だったので、てっきりかっこいい歌詞だと思ってたら、まさかの「♪ヒューヒュー走るよ」みたいな歌詞でしかなくて、そんなインド映画をこれからも永遠に愛そうと心に誓いました。
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