してちゃん

デスプルーフ in グラインドハウスのしてちゃんのレビュー・感想・評価

5.0
とんでもなくよかった!
とっておきだった5点をついにつける日が来てしまった。。

パルプフィクションで感じたタランティーノのビッカビカに光ってたセンス、それが完全解放大爆発。

全体の構造も好き、会話の質感も最高、スコン、と抜けた弾けたキャラクター群も、自分がこれまで観たタランティーノ作品ではピカイチ(キルビル、ワンスアポンは未視聴)。

オシッコ漏れそうで走ってる、その足元追っかけるカメラと、音楽と、股間にギュッと指2本食い込ませて押さえてる絵にのるバタくさいフォント。
まずオープニングからカッコ良すぎて気絶しそう。

で続く車中のガールズトークがたまらなく良い! お得意の会話長回しと、この属性の女子トークの相性が抜群に良い。
永遠に観ていたい。
ジャングル・ジュリアの看板で盛り上がることにしてるノリもすごく好き。

酒場でのやりとりも、終始うっとり。
会話、空気、人間たちが作り出す質感が上質すぎる。

外にタバコ吸いにドアを開けたら、雨が降ってた時の見せ方とか凄い。なんてことない一コマ一コマの表現力にずっと圧倒され続け、恍惚状態が途切れない。
なにかこの映画だけの独特の魔力があり、僕はとびきりその魔法にかかりやすいらしい。

話が派手に動き出してからももちろん面白いし、ゾーイ(は猫)他、後半のキャラたちも大好物なんだけど、
とりわけこの前半の酒場のシーンのなにも起こらない時間が好きすぎて、細胞がずっと、ジュワ〜と微振動して幸福で、バーチャルだけど忘れられない夜になった。

大筋はみなさん絶賛の通りなので、自分の性癖にやたら刺さった前半のスタティックなパートにフォーカスしました。
もっかい観よ。

ICYHOT❤️