やまもとしょういち

ブレイブ ストーリーのやまもとしょういちのレビュー・感想・評価

ブレイブ ストーリー(2006年製作の映画)
3.9
このごろはとにかく暑すぎて、アスファルトの反射熱の厳しさに地球温暖化などさまざま思いを巡らせながら「決意の朝」を脳内再生してしまうことが増えたので、10代のとき以来に鑑賞した。当時は原作も読んだ気がするけど、まったく内容は覚えてなかった。

中盤、主題歌にのせて冒険の一部を大胆にカットしたのには驚いたけれど、それ以外のツッコミどころはあまりなく(ワタルの主体的な戦闘描写がほぼなく、ラッキーだけで切り抜けているのは気になったけど)、絵も陳腐な感じでも古臭くもなく、なにより松たか子の吹き替えが素晴らしすぎて、すごく楽しめた。

いまさら見返して何か得られるものがあるとも思えなかったので、ハードルが下がり切っていたのもあるかもしれないけれど、色褪せないなにかがあった。

ワタルの最後の選択がなぜ、あの現実世界の結果を生み出したのかということが理解しきれなかったけど、少年の成長物語として、意外にも時代を超えて鑑賞され継がれるべき作品なんじゃないかなと思ったりした。