ミシンそば

マルタのやさしい刺繍のミシンそばのレビュー・感想・評価

マルタのやさしい刺繍(2006年製作の映画)
3.4
ミニシアターでロングランした映画ということで、その共通点があるから昔から自分の中で「木洩れ日の家で」と混同してしまったが、スイスの映画だったのね。
純粋なスイス映画は観たことないけど、言語がドイツ語だけにドイツ映画っぽい固さがあり、個人的には「木洩れ日の家で」の方が好きだ。

夢を追いかけるのにいつからだろうと遅いなんてことはない。
この映画が伝えたいことはシンプルだ。弩シンプル。
小さな山間の田舎町では保守的な周囲によって抑圧されていたところもあるだろう、主人公らがまさにそうだ。
そこのシンプルさと俳優陣の演技の説得力、そして軽いわけではない展開があるゆえに、それらの複合的な理由が、この映画を日本でロングランさせたのは納得できる。
愛すべき小品、ではあるが(自分らのことを棚に上げて)主人公らに嫌がらせをする保守的で俗物な男どものやることが、「単純にしつこい」。

その一点で、自分の中で愛すべき小品以上の存在にはなり得ない。