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ローグ アサシンのbutasuのレビュー・感想・評価

ローグ アサシン(2007年製作の映画)
2.0
ステイサムとジェット・リーを使っておいてこの体たらく。何という宝の持ち腐れ。勿体無いなぁ。

もうこの二人を主演にした時点で、こっちが観たいのは間違いなくステイサムVSジェット・リーの格闘戦なわけ。それは確定事項なわけ。ところがこの二人はニアミスばかりで全然戦わず、散々引っ張った上にラストにちょこっとしょぼいバトルをするだけ。需要が全くわかっていない。この二人のしょぼいカーチェイスなんか誰が見たいんだ。期待しているのは身体を使ったアクションなんだよ!ジェット・リーに銃を撃たせるな、カンフーをさせろ!刀を使っておいてそのアクションはなんだ、ヤクザをメインで出すなら殺陣くらいまともに指導してもらえ!ケイン・コスギは動けるんだからもっとしっかりアクションさせてあげて!あと後半に行くに連れメインが完全にジェット・リーになっていき、ステイサムがどんどん空気になっていくのも非常に勿体なかった。そして少ないアクションも下手くそなカメラワークで台無し。

しかも映画自体も非常に鈍重。100分しか無いとは思えないくらいテンポが悪い。FBIであるステイサムは何も掴まないし、待てども待てども話は全然前に進まない。ひたすら日本のヤクザとチャイナマフィアが揉めているだけ。せめてそこを派手なアクションにしてくれれば良いものを、ただ普通につまらないから話にならない。終盤明かされる事実自体は悪くないのだが、明らかに説明不足な上に矛盾点もあり、かつそのまま呆気なく映画が終わってしまうので非常に消化不良。一体こいつは3年間何をしていたんだ?

「日本語ぐらい話せないでどうするんだ」と言って喋りだしたステイサムの日本語が全く聞き取れなくて笑った。カタコトな外国人が脅し文句を一生懸命言おうとしているのは滑稽でしかない。この手の映画ではいつものことだが、アジア系アメリカ人で日本人役キャストを固めているのだろう。全員日本語の台詞回しがあまりに不自然な上に棒読みでもう見ていられない。ヤクザの娘は出番が多い割に異様に不自然で声もわざわざ別の日本人(おそらくプロの声優)が吹き替えているのだが、そこまでして出す必要あった?あと「白湯茶房」って何だよ、お湯しか出てこないのか?「戦国時代を思い出す」「天下統一を成し遂げた男の名は織田信長だ」はもう日本人のツッコミ待ちなのだろうか。
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